私の血を狙わないで。
「……吸血鬼なんて…いるわけないでしょ。」
「嘘!!だったらなんで血なんか飲むの!?」
「それは………。」
光にホントのこと言えない自分は
光のこと信用してないってことなの?
ううん。
私は光を信じたい………けど。
心の中に、何かが引っかかってる。
私の心をチクリと痛める、変なものが。
「光……。実はね……」
私がそう言いかけた時。
ドタバタと足音が聞こえてきた。
だんだんと大きくなっていく足音。
「ひっかるーっ!!!」
『ガラッ』
ドアを、ずいぶん乱暴な開け方で
何人かの女子が入ってきた。
残念な気持ちと、少し安心した感情が混じり合う。
「ねぇ、もう大丈夫なの!??学校来れそう!??」
「うん。…ずいぶん楽になってきた。」
それから30分くらいかな?
光の友達が帰っていくと、
私はさっきの続きを話し始めた。