私の血を狙わないで。




「……吸血鬼なんて…いるわけないでしょ。」


「嘘!!だったらなんで血なんか飲むの!?」


「それは………。」



光にホントのこと言えない自分は


光のこと信用してないってことなの?




ううん。

私は光を信じたい………けど。



心の中に、何かが引っかかってる。


私の心をチクリと痛める、変なものが。




「光……。実はね……」


私がそう言いかけた時。


ドタバタと足音が聞こえてきた。


だんだんと大きくなっていく足音。



「ひっかるーっ!!!」



『ガラッ』


ドアを、ずいぶん乱暴な開け方で
何人かの女子が入ってきた。


残念な気持ちと、少し安心した感情が混じり合う。



「ねぇ、もう大丈夫なの!??学校来れそう!??」


「うん。…ずいぶん楽になってきた。」




それから30分くらいかな?


光の友達が帰っていくと、
私はさっきの続きを話し始めた。



< 138 / 150 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop