ただ 好きで
出逢い
ある晴れた日の午後―――
隣の家が騒がしくて
「綮様ー!!どこに行ったのですか―!!」
「おい、このまま綮様が戻らなければ 旦那様のお怒りをかうぞ!」
「綮様ー!!」
まだ寝ていた私は いまだに続いている叫び声で目が覚めた。
ガ ラ ガ ラ
いきなり玄関のドアが開いた
おばあちゃん 帰って来たのかなぁ?
玄関に走っていくと知らない男の子が立っていた。
「おれ を かくまえ!」
当時3才だった私たち。
これが東條 綮 と芹沢 果純との出逢いだった。
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