朱月 蝶は舞う


『!?』


トイレに入ってすぐに、薬品の匂いがついたハンカチで口を抑えられた。



視界や聴覚がだんだん薄れてきて、意識が遠くなってきた。




『(ケイ…………)』



いつものあたしなら、こんなやつらボコボコなのに……薬を使うなんて……









あの日みたいに………












『……ケ……イ…きちゃ……だめ……』




あたしは完全に意識を失った。




.
< 104 / 148 >

この作品をシェア

pagetop