朱月 蝶は舞う
「?」
あたしは、黒髪の銀メッシュ君に近づいた。
「くっ!くるんじゃねー!」
「……………………」
そしてあたしはナイフを取り出した。
「おい、何するつもりだ……」
黒髪のクールな子が凄い殺気をだして腕を掴んだ。
「勘違いしないでくれる?」
腕をふりほどき、黒髪銀メッシュに近づいた。
───ササッ、キーンッ
あたしは、ナイフで飛んできたナイフを弾いた。
「は?」
「ねぇ、銀メッシュ君。あんたらさ誰かに狙われてるの?」
「……ユイ。やっぱりナイフだったね」
黒髪が再び近づいてきた
「お前、舜斗に投げられたナイフに気づいてたのか………?」
そう、銀メッシュ君の後ろの校舎の屋上の物陰からナイフが飛んできた。
「フツー、気づくでしょ」
「…………!」
「ユイちゃん、なんでナイフ持ってたの?」
「護身用……」
なんてね。たまたまさっき、屋上で見つけただけなんだけどね。
「近づくなー!」
─ドンッ!
銀メッシュは、おもいきりあたしの肩をおした。
「おい!舜斗!」
銀メッシュは急いで茶髪の後ろに隠れた。
「あれー、ケイ。受けとめなくてもよかったのに。」
「……………」
ケイから殺気がでていた。
「おい……てめぇ………」
あたしは、一息ついてケイの手をひいた。
「ケイ…あれは、手が勝手に動いただけ。銀メッシュは悪くないから。」
「ユイ………」
「ごめね、ユイちゃん。」
茶髪くん、あなたは優しいね。
「フンッ……………」
「蓮が………笑った…」