朱月 蝶は舞う

転校




──ガラッ


「フッ……」


──バサッアア!



一人の男性がとある部屋に行き、布団を剥ぎ取る。



「……スー…スー…」



一人の少女は規則正しい寝息をたててねむっていた。


「………ハッッ…!」




一緒に寝ていた少年が寝ている少女を抱き上げ、一瞬にして戦闘体制に……




「フッ、さすが我が息子!」




「親父、いい加減殺気だして起こす苛めやめてくれよー」



「しょうがないだろ?これは可愛い愛娘と愛息子のためだぞ☆」



「最後の☆キモい……」




「…………ムゥ…」



「あっ、ユイ起きちゃったじゃんか。親父のせーだ」


少女は抱き抱えられている状態のなか、眠い目を擦りながら抱き抱えている少年をみる。



「……ケイ…おはよ……。…あれ?父さん。何でいるの?」



「おはよ、ユイ。」



「相変わらず寝起きが遅いな愛娘よ!父さんが起こしにきたぞ☆」




「………ケイ、下ろして。着替えるの」



ケイはユイを下ろして、自分も着替えることにした。




「こらこら、父さんを無視するな!泣いちゃうぞ!」



「あれっ?父さん制服ぬすんだ?」




「うん、ぬすんだぞ」




「「……………………」」




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