Love Difference 〜the long ago and the now〜
直一郎がまた、悲鳴をあげた。

「良いんだ、直一郎。…それよりも雷青、良い?」

「この私で良ければ。」

「じゃあ決まり!雷青、宜しくね。」

「こちらこそ宜しくお願いします。」

二人は微笑み合った。

   ★★


時は明治初期、所は東京。と言っても、まだ江戸の名残が有った。

そんな東京の中を、一人の髪の長い少女が疾走していた。

少女の年は十四、十五くらいだろうか。顔や腕がかなり焼けている。夏でも構わず走り続けていたのだろう。
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