Love Difference 〜the long ago and the now〜

｢ちょっと…、……太一、何すんの？皆見てるよぉ。｣

薫の言う通りだった。雷青と一音と千賀也と翼は笑っているが、他の人は皆、目が 点だ。上山中の人達も見ていた。芳喜なんかは、自分の事じゃないのに顔が赤かった。

通りがかった蘇我崎先生は言った。

｢太一、鬼本。何やってんだ。｣

｢こっ、これは事故です！｣

｢試合に勝った時の祝福法です！｣

太一と薫は同時に言ったが、言った事は全然違っていた。

｢…ったく、何なんだよ、オマエら。鬼本、大丈夫か？ブロックに思いっ切り頭ぶつけたみたいだけど。｣

そこで薫は、頭がモーレツに痛いのに気付いた。

｢保健室でアイスノンの類を貰って来ます。｣

｢保健室じゃなくても、……ほら。｣

先生が指差した先には、芳喜が20センチ×20センチの巨大保冷剤を持っていた。

｢使えよ鬼本。頭痛いんだろ？｣

｢有難う国保！｣