Love Difference 〜the long ago and the now〜
悲しかった。

『俺も追おうか』と思った。死ぬって意味で。実際、俺の腕には今でも何本かリストカットの跡が残る。

俺自身の力では何にも出来なかった。それが悲しかった。辛かった―――。

       ★

「俺の話はこれで終わりだ。聞いてくれてありがとう。」

太一はしんみりとしていた。

「俺も似た経験した事有るな。」

それを聞いた薫の唇が「そうだね。」と動いた。
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