Love Difference 〜the long ago and the now〜
「今日はもう遅いから、今夜は泊まっていって下さい。ね、良いよね?おとっつぁん。」

男性は頷いた。雷青の顔に喜びと感謝が広がった。

「ありがとうございます。感謝します。」


       ★★


「昨晩は色々とお世話になりました。おまけに握り飯とお茶まで用意して頂いて…。」

雷青は深々とお辞儀した。

「いいえ、とんでもありません。な、香?」

香は微笑んだ。

「うん。それに私、小さい頃はおっかさんに言われてたんです。[幕府に仕えてたりするお偉い様には、出来るだけのおもてなしをしなきゃ駄目だよ。]って。」

そう言われて、雷青は、彼女の母親が家に居ない事に気付いた。雷青は恐る恐る尋ねてみた。

「あの……。失礼だとは思いますが、教えて下さい。香さんの母上は何処に……?」

男性は答えた。顔を歪めて。
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