Love Difference 〜the long ago and the now〜
「志乃兄殿は、いつも拙者のコトを考えて行動してくれました。拙者は、そんな志乃兄殿が好きになりました。」

志乃丸の顔がうっすらと桃色に染まった。

「勿論、今も同じです。拙者は、志乃兄殿が好きです!」

沈黙。

「…ひょっとして、それを言う為だけに、此処――但馬まで来たの?」

必死にカクカクと首を縦に振る雷青。志乃丸の顔は三秒で真っ赤に染まり上がった。

「ありがと。僕も……」

[雷青のコトが好きなんだよ。]とはやっぱり簡単に言えない志乃丸は俯くしかなかった。困っている志乃丸が可愛くて愛おしい雷青。更に構いたくなってしまう。

([他人の不幸は蜜の味]ではないけれど。)
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