鈍感彼女
「...別に...」
「ちゃんと言えよ~」
たけるが小突いてくる
「ンだよ...」
「兄貴、自分の意思に背くな。心で思ってることをそのまま突っ走ればいーんだよ」
「.......」
「兄貴!!競争しようぜ!!」
「は...?」
「兄貴も運動不足っしょ?走ろうぜ!!」
「はぁ...しょうがねえな」
俺とたけるはバカみたいに家まで走った
「兄貴ズリィよ!!!」
結局、俺が勝った
俺に勝とうなんて100年はえーんだよ
「何がだよ」
あー暑い
「全然やる気なさそうに見せて!!セコイよ、兄貴!!」
「せこくてナンボだろうが。夢を見るな、たける」
鍵を開けて、中へ入る
「はい、飯」
「おー、ありがと」
たけるはカバンの中からパンを取り出して俺に投げる
「それ、新発売らしい」
「新発売買って俺に食わせんなよ」
「兄貴ならなんでもうまそうに食うじゃん」
「まあな」
好き嫌いはそんなにないつもりだし