鈍感彼女


「はぁー...」


なんとか女から逃げて、席に座る


カバンは机の中に入れて


...あれ?


何かが引っかかってる


机の中に手を入れると、何かが手に当たった


引っ張り出すと、手紙が出てきた


「なにこれ」


有羽が近寄ってきて、言った


「分かんねえ」


開くと、女の字


『話があります。
放課後、屋上で待ってます。
   姫乃』


「....」


俺はその紙を破って捨てた 


「斗真っ」


「行くわけねえだろ、こんなの」


「行けよ」


「は?」


なんで有羽が言うんだよ


有羽は真剣な目で俺を見てる


「話、聞くだけ聞いて来いよ」


「嫌だよ。今更何を聞けって言うんだよ?」


「それは姫乃ちゃんの口からちゃんと聞け。俺ァ知らねえから」


「...行かねえ、絶対」


「帰り、待っててやっから。行って来いって」


なんで有羽がこんなに必死になってんだよ


有羽は...何かを知ってるのか?










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