鈍感彼女
思い出
翔琉がリビングで苛立っている
「翔琉、どうした?」
翔琉をソファに座らせる
「...親父には関係ねえよ」
「関係なくても言え。母さんには内緒にしとくから」
「....」
「男同士の話をしようじゃないか」
俺、おっさんになったんだな
「...絶対お母さんには言うなよ?」
「言わねえよ。どうした?」
「俺、彼女居るんだよな」
「だろうな」
見てりゃ分かるし
翔琉も恋をする年頃か...
「でも、あんま好きじゃねえっつうか...遊び?なんだよね」
「ほう」
...遊び、か...
懐かしいな...
「これで俺、結婚出来るのかなーって」
「それで結婚につながるのか?」
俺はクスクスと笑う
「親父は、高校時代どうだった?」
「俺か?」
「そう。親父、カッコいいからモテそうじゃん?」
「あー...たしかにモテたな」
うん、モテた...