鈍感彼女


「どう??この子、可愛くない?」


「可愛くないってぇ、有羽君♪」


...キモ


「あーー、可愛いねー」


思いっきり棒読み


「本当!?嬉しいっ!!」


お世辞だっつうのに喜ぶ女


キモいっつうの、コイツ


背は俺よりちょっと低くてスラッとしてる


モデルでもやってるんじゃねえ?


でも、俺とは性格合わない気がする


やっぱ俺、笹山だけか


「どう?付き合っちゃえよー♪」


「あー、どう?」


「もちろん喜んで!よろしくね、斗真君!!♥」


女は俺の腕にくっついてくる


俺はちょっと違和感を覚えた


女は安達彩歌と名乗った


だけど興味はねえ


俺はコイツの前では彩歌と呼ぶようにした


だけど実際は呼びたくない


俺、多分一生有羽を恨む


好きでもねえ女と付き合うなんてな...


「ねえ、斗真君?」


「あ?」


ンだよ、コイツ








< 24 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop