鈍感彼女
事情を説明しようとしたら、姫乃は急に泣き出した
「姫乃...ッ」
「斗真...浮気...してたの...?」
「...っ」
軽蔑した瞳
俺は何も言い返せない
「あたしじゃ...なかったの...?キスしてくれたのも...笑ってくれたのも...全部...嘘だったの...?斗真も...やっぱり...」
続きを聞こうとすると、姫乃は走って行ってしまった
「姫乃!!」
「ちょ、斗真!!」
追いかけようとすると、女が俺を捕まえる
「あたし、これからデートした」
「うるせぇ。黙れ。2度と来るな、ブス」
「え!?」
女を突き飛ばして、姫乃の後を追う
だけどどこにも居ない
駅に行っても、全然来ない
...もう帰ったのか...?
誤解...させた...
でも...誤解なんかじゃねえ...
全部...事実だ...
俺がしたことは、姫乃を傷つけた
守るどころか...傷つけて...
姫乃を泣かせた
姫乃...ごめんな...