鈍感彼女


「斗真、さては女が出来たな?」


「.....」


なんでバレてんだよ、コイツに


「親はいつも子どもを見てんだよ」


「わっ、やめろ!!」


頭をくしゃくしゃされる


高1にもなって髪をいじられるなんて...


「お前の女には死んでも手ェ出さねえよ。そんなことしたら斗真に殺されちまうからな~?」


「そうだな」


やっぱ親父は何でも知ってんだな


「じゃあ俺、今から仕事行ってくるからな」


「あぁ、行ってらっしゃい」


親父は素早く着替えて家を出て行った


女を連れて


はぁ...よくやるよ、あの親父


親父がどんな仕事をしてるか知らない


聞いても興味ないし


だから聞いたことは1回もない


たけるも謎って言ってたっけ


「ただいまー」


たけるが帰って来た


「おかえり」


「帰りに新発売のパン売ってたから買ってきた」


「あ、さんきゅうー」


たけるは2年だと言うのに


もう先輩並みの制服の着崩し方


まあ俺が伝授したから当たり前だけど










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