鈍感彼女
傷だらけ
「有羽、姫乃がおかしい」
「斗真、斗真がおかしい」
「てめっ...」
この野郎...
「んで?何?」
「姫乃に傷が出来た」
「え、普通じゃね?」
「いや、姫乃の反応が普通じゃねえんだ」
全部を有羽に話した
「ふーん...いじめって言いたいのか?」
「そうじゃねえけど...もしかしたらってこと」
「不安なのか?」
「当たり前だろ。俺のせいで姫乃が傷つくのは嫌だ...」
「だったら守ればいいじゃん」
「クラスちげぇし...」
「じゃあ別れればいいじゃん」
「なんでそうなんだよ!!」
つい怒鳴ってしまう
クラスはシーンと静まり返る
「.....」
「斗真、矛盾してる。傷つかずに付き合うなんて不可能に近いからな。絶対どこかで傷つくんだよ。だから傷つくか別れるか。斗真はどっちを選ぶ?」
「.....」
「付き合ってれば傷つく姫乃ちゃんを守れるかもしれない。でも別れたら姫乃ちゃんを守る理由、あんのか?そりゃいじめられることはなくなるけどその他は誰が守るの?また姫乃ちゃんを危険にさらしてもいいのか?」
「.....」
クソッ...
有羽にこんなこと、言われるなんてな