鈍感彼女


でも、探すと言ってもどこを?


アイツが行きそうな場所なんか知らねえ...


とりあえず家に帰って、チャリに跨る


走るより、チャリの方が速い


とりあえず、姫乃の家に向かった


ピンポーン


チャイムを鳴らす


『はい』


「あ、桐吾斗真です」


『桐吾さん?...少々お待ちください』


少ししてから姫乃の母さんが出てきた


「桐吾さん、どうなさいましたか?」


「あの、姫乃戻って来てませんか?」


「姫乃ですか?いいえ、学校へ行ったはずですが...?」


「そうですか...あの、姫乃が家に帰ってきたら俺に連絡するように伝えてもらえますか?」


「分かりました。姫乃に...何かあったのですか...?」


「いいえ...多分俺の勘違いで済まされればいいんですが...」


「?」


「とりあえず、よろしくお願いします」


俺はまたチャリに乗って走る


どこへ行けばいいのか分からない


だけど、姫乃が行きそうな...


意外と身近な場所を巡った


だけど、どこにも居ない


...どういうことだよ...?


姫乃...何処に居る...?







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