鈍感彼女


「何かあったのか?」


何を聞いても首を振り続ける姫乃


「教えてくれねえと、俺はお前を助けれない。俺は前に言ったろ?お前を守るって。お前の友達にも言われてんだよ。姫乃を救ってくれって。俺は姫乃を救いたい。だから言ってくれよ」


背中をさすりながら呟く


「ねえ...斗真...?」


「あぁ」


「あたし達...付き合ってるよね...?」


「当たり前だろ」


そっとキスをする


「好きじゃねえ奴にこんなにキスするかっつうの」


姫乃の頭を撫でながらそっと笑う


「あたし...斗真が好きって子達に...いろいろと言われて...」


「手、出されてねえか?」


「うん...」


「良かった...」


姫乃を抱き締める


たいしてはよくねえけど...


姫乃の体に傷がついてなくてとりあえず良かった


そんなことされたら、姫乃は一生苦しむから


「何、言われた?」


「別れろとか...斗真はあたしに飽きたとか...本当は斗真が別れたいって思ってるとか...」


「全然思ってねえよ。全部嘘だから」


「分かってるよ...?分かってても...不安で...斗真はカッコいいし...あたしとは全然世界が違うから...」


「世界なんて1つしかねえよ。全然世界が違うわけない。そう思うなら俺が姫乃の世界に行ってやる。だから俺から離れるなよ...?」


「離れないよ...?絶対...」









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