鈍感彼女


ヤベッ


いけないこと言っちゃったかな


「いつか姫乃にも見せてやるよ」


「うん!!」


一気に元気になった声


「じゃあ飛ばすから」


「ちょっとー!!!速すぎるー!!!」


後ろで叫ぶ姫乃を無視して走った


「はい、着いた」


速くね?


俺にしては速いな


「...もう絶対...斗真の後ろに乗らないから...」


「はいはい」


無理矢理乗せてやろっと


「はい、お姫様。お手をどうぞ」


「ちょっと...そういうの恥ずかしいから...」


顔が真っ赤になる姫乃


「あ、そう?じゃあ強引彼氏のほうがいい?」


「キャッ!!」


姫乃を後ろから抱き上げて降ろす


「斗真のバカ!!」


「あははっ」


腹を抱えて俺は笑う


数人の女子が近付いてきた


「あら?笹山さん。帰ったんじゃないの?...斗真君も一緒!?♥」


...コイツらか


姫乃の表情が一瞬で変わった










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