鈍感彼女
「斗真は頑張ってたと思うぜ、俺は」
「いーよ、今更」
「本気で言ってんだって」
「はいはい」
今更言ったって、変われることじゃねえけどな
「俺、斗真が頑張る姿好きだった」
「は?」
有羽が真面目な目で言ってる
「だから、球技大会も走れよ」
「走るのはいーよ、俺」
「走れよ!!」
「.....」
有羽が急に黙る
てか、もう俺ん家着いたんだけど...
「斗真が必死になってバスケするの、期待してっから」
有羽は俺の肩を叩いて走って行った
「兄貴?」
家の中からたけるが出てきた
「悪い、寝てた?」
「いや、全然」
「そ」
「飯は?」
「いい」
シャワーを浴びて、部屋に入る
「.....」
部屋には部活で使ってたバッシュが飾ってある
「.....」
静かに見つめる