鈍感彼女
「桐吾!!何ちんたら走ってんだ!!そんなんだからレギュラーから下ろされんだぞ!!」
「へーい」
中学校の体育館...?
そして、中学の...俺...?
どうして?
これは、夢なのか?
「桐吾、いつまで部活やってんだろうな」
「早く辞めちゃえばいいのに」
部活の仲間がクスクス笑ってやがる...
それなのに、中学生の俺は頑張ってる
中学生の有羽が俺のそばで笑って見てる
...そうじゃん
コイツだって、結局アイツらの仲間じゃん
「斗真、やっぱお前はセンスあるよなー」
「...別に...」
俺、こんなの覚えてねえ...
こんなの、あったっけ?
「斗真、部活辞めちゃうの?」
「.....」
「俺は斗真に辞めてほしくない」
「....?」
有羽が俺にパスを出す
俺はそのボールでシュートを決めていく
「俺ら、息合いそうだと思わねえ?」
「...思わねえ」
思えるわけねえし