鈍感彼女
「桐吾がそうやって頑張る姿、俺は好き」
中学生の俺の表情は引きつってる
当たり前だろうな
男に言われても...
「悪いけど、1人で練習したいからほっといて」
「...あぁ」
有羽は俺を気にしながら離れて行った
俺は、声が出せない
誰にも俺は見えていない
中学生の俺は必死になってシュート練習をしている
誰よりもシュートは上手くなりたくて
だけど他の連中は、俺をクスクス笑ってる
中学生の俺もそれは知っていて無視をしている
...1発殴ってやろうか...
有羽はいつも...俺を仲間だと思ってくれていたのか
中学生の俺は、それから1週間後に部活を辞めた
有羽には何も言わずに
「.....」
目を開けると、俺の部屋
...夢だったか...
朝から最悪な夢を見た
俺はやっぱり、バスケをしたいのか?
また飾ってあるバッシュを見つめる
また...あのバッシュを履いてコートを駆け回るのか?
...俺にはそんなこと、出来ないかもな
俺は重い体を起こして学校の準備をした