鈍感彼女
「斗真、おっはよー」
「はよ」
教室に入ると、有羽がもう来ていた
コイツ、早くねえか?
真面目でもないくせに...
「姫乃ちゃん、今日練習だろ?」
「多分な」
「見に行こうぜ!!」
「いーよ、別に。姫乃だって見てほしくないだろうし」
「いいから、いいから!!!」
「....」
有羽は何故か楽しみにしてる
俺の女だっつうのに...
「斗真!!」
「姫乃!!!」
俺はすぐに立ち上がる
やっぱり姫乃だ
「すげぇ...」
有羽の目はなぜか輝いて俺を見ている
「行ってくる」
「おう~」
有羽は手をヒラヒラ振った
「どうした?」
ドアにもたれてる姫乃に近付く
「今日、あたし練習あるじゃん?」
「そうみたいだな」