鈍感彼女


「斗真、おっはよー」


「はよ」


教室に入ると、有羽がもう来ていた


コイツ、早くねえか?


真面目でもないくせに...


「姫乃ちゃん、今日練習だろ?」


「多分な」


「見に行こうぜ!!」


「いーよ、別に。姫乃だって見てほしくないだろうし」


「いいから、いいから!!!」


「....」


有羽は何故か楽しみにしてる


俺の女だっつうのに...


「斗真!!」


「姫乃!!!」


俺はすぐに立ち上がる


やっぱり姫乃だ


「すげぇ...」


有羽の目はなぜか輝いて俺を見ている


「行ってくる」


「おう~」


有羽は手をヒラヒラ振った


「どうした?」


ドアにもたれてる姫乃に近付く


「今日、あたし練習あるじゃん?」


「そうみたいだな」










< 73 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop