鈍感彼女
俺の家に着いた
「じゃあまた明日な」
「有羽...!!」
走り去ろうとする有羽を止める
「なした?」
「...俺、バスケが好きだ」
「.....」
有羽は俺に近付いて向き合う
「今の仲間と出会って分かった。すっげぇ楽しんでる俺自身が居ること。すっげぇバスケを...好きでいること」
有羽は嬉しそうに笑った
「じゃあ試合は楽しもうぜ!!」
「おう!!」
俺と有羽は1回、試合で組んだことがある
俺がシュート練習をいつもしてることを知ってる有羽は
俺にパスを出してくれて点を入れたことがある
その点が決勝点になって大会で優勝した
有羽はとても喜んでくれたが、仲間にしたら気に食わないようだった
まあ...俺が試合に出れることが気に入らないんだろうけど
「中学んときのようなミラクルパスでも繰り広げるか」
「そうだな。ってあれでミラクルパスなのかよ?」
相手に取られそうでヒヤヒヤしたぜ
「今はあん時以上のミラクルパスしてやるよ」
有羽が怪しく笑う
俺もつられて笑った
「じゃあ明日な」
「あぁ」