鈍感彼女


俺の家に着いた


「じゃあまた明日な」


「有羽...!!」


走り去ろうとする有羽を止める


「なした?」


「...俺、バスケが好きだ」


「.....」


有羽は俺に近付いて向き合う


「今の仲間と出会って分かった。すっげぇ楽しんでる俺自身が居ること。すっげぇバスケを...好きでいること」


有羽は嬉しそうに笑った


「じゃあ試合は楽しもうぜ!!」


「おう!!」


俺と有羽は1回、試合で組んだことがある


俺がシュート練習をいつもしてることを知ってる有羽は


俺にパスを出してくれて点を入れたことがある


その点が決勝点になって大会で優勝した


有羽はとても喜んでくれたが、仲間にしたら気に食わないようだった


まあ...俺が試合に出れることが気に入らないんだろうけど


「中学んときのようなミラクルパスでも繰り広げるか」


「そうだな。ってあれでミラクルパスなのかよ?」


相手に取られそうでヒヤヒヤしたぜ


「今はあん時以上のミラクルパスしてやるよ」


有羽が怪しく笑う


俺もつられて笑った


「じゃあ明日な」


「あぁ」
















< 77 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop