鈍感彼女
俺らの前で並んで、頭を下げた
「ちょっ...」
「俺らのせいで、お前の3年間を無駄にさせた。俺らよりもバスケが上手だったのは、知ってた。だけど...俺らだってコーチや監督に認めてほしかった。俺らは本当にバカだった...」
「......」
俺は見下した目で連中を見る
「斗真、どうすんの?」
「...別に」
俺はそのまま無視して、姫乃のとこへ行く
「...もういいってさ」
「え?」
有羽が後ろで連中に呟く
「斗真、もういいってさ」
「でも桐吾は...」
「面と向かって言えねえ奴だからさ、アイツ」
そうそう
そういうことにしといて、有羽
「斗真!!すごいね!!」
「ありがとう」
姫乃の頭を撫でる
「次、準々決勝だね!!!」
「あぁ」
「兄貴!!」
「はっ!?」
この声は...
たけるか!?!?
やっぱり、体育館の出入り口で俺同様、囲まれていた