鈍感彼女
フォームが固まってねえしバラバラだし
あれなら俺らでもイケる
...ここまで勝てたんだ
「斗真、本気で言ってんの?」
「当たり前。イケそうじゃね?」
「「全然」」
みんなが声を重ねて言う
お前らなぁ...
「けど、勝てるって思いながら楽しもうぜ」
さすが有羽
スポーツに関しては俺よりも上か
「じゃあそういうことで」
俺らはそう決めて、試合に挑んだ
結果、勝てた
準決に進めることになった
あと2つ...
「兄貴、あと2つで優勝だな」
「あぁ...」
「兄貴、顔色悪い」
「平気だっつうの。有羽、次はどこと...」
俺は立ち上がった
瞬間に、視界が歪んだ
「斗真!!!」
有羽がそう叫んだ
俺はその場で倒れ込む
そのまま、何も覚えてない...