【短編】海に降る雪
■四日目
翌日の朝。
起きてすぐ行ったことは、携帯のチェック。
着信履歴ナシ。
ま、そうだよね。
学校へ行く電車の中、携帯が震えた。
急いで携帯をとりだし、画面を確認。
『エーコ、今日は学校来るの?』
友人からのメールだった。
ちょっとため息をついた。なんかごめん、友人よ。
行くよ、と三文字で返信。
この友人はお節介焼きで、まだそんな仲がよくなかった頃に、
マナーモードなんてババくさいよ。
絵文字くらい使いなよ。
と、ありがたいアドバイスをくれたことがある。
それに対して、電車内で当たり前のように着信を鳴らす非常識さと、絵文字を使わない合理性をこんこんと説教してさしあげた。
まあ、そのあと、
お節介焼きは私だ
と気付いたわけだが。