【短編】海に降る雪
『あのさ、いくらなんでも冷静すぎない?
ここまで驚いてくれないと、ちょっと寂しいよ』
「アンタのバカっぷりは人には真似できないもん。光栄に思いなよ」
『思えねえよ』
「ところで、お化けは時間はわかるの?」
『ユ・ウ・レ・イ!』
「切るよ」
『はい、お化けにも時間の感覚はあるみたいです、ハイ』
「そっか、わかった。じゃあ、明日午後二時頃、電話かけてよ」
『いいけど、なんで?』
「それじゃあまた明日」
『ちょ、ま』プーッ プーッ
切ってやったぜ。