【短編】海に降る雪
■三日目
翌日。
久々に学校をサボった。
昨日の今日だし、先生も大目に見てくれるだろう。
ちなみに、自慢ではないが成績は超優秀だ、ちなみに。
それに、私には重大な使命があるのだ。
電車を乗りついで、あるところにやってきた。
入り口を抜けると、広くてきれいな敷地と、正面に大きな古い建物。
ほうきで掃除をしていたおじさんに、ここへ来た事情を話す。
そろそろ二時だ。携帯を構える。
プルルルル……
きた。ワンコールでとる。
『もしもし、エーコ?』
相変わらず間抜けな声だ。
ユウマの問いかけを無視して、おじさんに話し掛ける。
「この人です。神主さん、成仏させてあげてください」
神主のおじさんに電話を手渡す。
おじさんは耳に携帯を当てたが、首をかしげ、私に返してきた。
―通話時間 0分08秒―
チッ、バレたか。