恋と戦争と甘い食べ物。


「ぅ~…ん…」


そこにある記憶。階段は分かる。でも私、何で落ちたんだろう。


考え込んでいると、保健室の扉が開いた。


思わず身構えると、扉の影は、私を見つけて走って来た。


―――衡!


「陽菜乃!!良かったー!!大丈夫か?血とかは流れてないな?」

「う…?うん」


安堵のためか、衡は柄にもなく私を抱きしめた。体温…っ


< 130 / 237 >

この作品をシェア

pagetop