黒い羽根
第1章『非日常は突然に』
視界に飛び込んできた空が、馬鹿みたいに青くって。
思わず笑いが出た――
世界はこんなに悪意に満ちていて。
口に出さない暗い色した言葉達は、虫の羽音のように耳障り。
だけど僕は。なのに僕は。
自らソレを絶つこともできず、意味もみいだせず。みじめに、臆病に、生にしがみつく……。
宙に投げ出された僕のカラダ。やたら青い、雲ひとつない空。
『よかった……これでさよならだ』
そう、思ったのに――
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