黒い羽根のレビュー一覧
この世は捨てたもんじゃない。生き続けてさえいれば哀しみも乗り越えられるし、素敵な発見も有る。そんなるいさんの「生きなさい」という愛のメッセージに溢れた作品。 この世に何の未練も無い、いや寧ろ死を望んでいた若者が、死に別れた筈の母親と再会して開眼していく様は、実に気持ち良く読ませて貰いました。 悲しいシーンでも無いのに不覚にもラストで涙してしまう、そんな「心に優しい」佳作です。 是非みなさんもどうぞ☆彡
他人の言葉の真意を知ることは難しい。 言葉の裏に潜む優しさに気づける人は少ない。 例え、心の声が聞こえることができても。 しかし、その優しさに気付けたとき人はどうなるのでしょう? その答えの一つがこの濃密な短編小説の中に詰まっています。 心暖まるファンタジーを一つ、いかがですか? 悪戯好きな悪魔に出会えることでしょう。
偉そうにレビューとか書いてますが、批評の意味はまったくございません。残念なところが一つも無いからです。 強いて挙げるならいつもの作品と雰囲気が違い文体も合わせてライトなノリのため前作ファンや代表作ファンは戸惑うかもしれません。 けれど作品自体は単体として読み易く、またノリが良いことからとんとん進みます。 一見さんやほんわかしたい方に良いと思います。逆に代表作のリアルさ、深刻さが好きな方はそのイメージを一旦脇に置くのが良いでしょう。 先に言います。 この話はコメディータッチなファンタジーです。 はい。私の主観です。 しかし油断なされるな。 最後泣かされる(笑) 主役智彦くんとマリアさん、そして八百屋のおばちゃんまで。 良い味になっています。 是非是非ご賞味ください。
それが分かっただけでなく。 きっと大切なものを手に入れた。 生きる事に意義を感じていなかった青年。 突然現れた美しい女性は母親を名乗る。 マイペースで快活な母親は人、ではなく… ――黒い羽根。 自分を取り巻く人々は、本当に醜かったのか。 その真実に気付く事は出来るのか。 そしてその瞬間青年は―― 濃すぎないファンタジー要素は自然と物語に入り込めます。 現代を舞台に素敵な話を体験してみませんか?
読み終えて、タイトルをみたら、何だか二度美味しい気がした。 胸に残った物語の残像は童話を読んだ後のよう。 文章を読んでいるのに、鮮やかで美しい映像がクルクルと巡っていく。 一度だけの読書じゃ、勿体ない気がした。 個人の主観で申し訳ないけど、この物語、大好きだ!
まず、登場人物がイイ! 愛すべきマイペースな美女は…悪魔。 そして、人生に早く終わりを告げたい無気力な青年。 この2人のギャップあるやり取りに惹き込まれていきます。 ラストに向かうファンタジーな展開&描写は、さすがファンタジーの真髄を知り尽くしてる著者ならではといった読み応えです! それでいてスイスイ読めるファンタジー初心者向けの作品でもあるんです! さぁ皆さん黒い羽の悪魔の魅力の虜になってみましょう!