毒舌吸血鬼と妄想少女
好きだから

 イブの悲鳴で目が覚めた。

 愛しいお前を俺はこの手で壊した。

 涙で濡れたイブの顔が頭から離れず、

 俺は素手でガラスを叩き割った。

 ガラスが腕に刺さっていても、

 痛みは感じない。

 俺は吸血鬼。

 人間ではない。

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