終焉の夜明け





アタシが柚樹を抱き返すと
さらにギュッとしてきて。





「こわい」




バカみたいな嘘なのに
彼は眉間に皺を寄せて
ユータに殴りかかった。







ホントウ、アタシはずるい女。




恋心利用して、柚樹を
自由に動かすアタシは



ずるくて、最低。







でも、アタシのために
動いてくれることが、

幸せすぎてやめれない。







「ありがとう、柚樹」





動けなくなったユータを見て
アタシは柚樹に寄り添った。





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