終焉の夜明け
里緒のこんな内容のメールは
今に始まったことじゃない。
前から里緒は独りが嫌いだった。
アタシも独りは嫌いだから、って
利害一致で一緒にいるようになり
今では唯一の親友を名乗りあう。
だから、だ。
里緒はアタシにいつだって
助けを求めて手を伸ばす。
握れないときもあると里緒は
理解してくれてはいるけれど
「……っ、」
「どした?」
「なんでも、ない。
飛鳥、残さず食べなよ」
「腹苦しい」
目の前で弁当の蓋を閉じる
飛鳥にデコピンを与えて、
アタシは再びケータイを睨む。
……また、切りやがった。