終焉の夜明け

懐かしの




――着替えてケバいメイクして
髪にエクステでメッシュ入れて

黒キャミの上から紫のパーカー
クラッシュだらけのショーパン
ニーハイをガーターに固定して



学校でのボサ髪地味女から180度
変身を遂げたアタシはケータイと
財布だけを持ってコンビニへ。




空はまだ青くて、5時なのに
明るすぎるぐらい明るいから
パーカーのフードは被らない。





緑の看板が目印のそこへは
真っ赤なスポーツカーが、
駐車場の白線をシカトして

我が物顔でど真ん中に停めてあった。





その隣にあぐらをかいてる
茶髪の眉なし女は炭酸片手に
ケラケラ笑っててアタシまで
つられて笑ってしまった。



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