終焉の夜明け
「楽勝だったね!
つぅかリューさんとうしたの?」
かごを抱えた里緒が笑いながら
アタシの肩に頭を乗せる。
「ムカつく顔見たから
潰して貰うことにしたの」
「……乃衣の一言で
簡単に動くね、みんな」
「『夜樹蝶』と知り合いなのが
一番の理由かもね」
地元唯一の暴走族。
敵対勢力が出てきたら
10人に満たない内から
迷いなくひねり潰す。
そんな集団の、歴代総長
5人全員と知り合いだ。
そんなアタシはきっと
やっぱり"特別"なんだ。