終焉の夜明け
『ピンクロ』
ださいネーミングのそれが
アタシと里緒の呼び名だ。
「おー、おー、やってる!!」
盗品を食い始めたアタシ等の元に
ライム色のメッシュをいれた男が
大声で叫びながら現れた。
そのうしろには5、6人の野郎。
「え、」
里緒は少しだけ不安げに
眉をひそめていたけど、
アタシは深いため息を吐いた。
「何でここに波瀬が出てくんだよ」
「リューさんから訊いて」
「……ユータの件じゃないの?」
確かにリューは携帯電話で
だれかに電話してたけど。
それはユータを再起不能にするための
兵隊集めのためだと思っていた。