終焉の夜明け
――――予想通り、
現れたのは柚樹だった。
水色の単車が
駐車場に入ってきたかと思えば、
リューの赤いスポーツカーの横に
止まったソレ。
フルフェイスのヘルメットを被った男が
単車から降り、ソレをはずせば、
眩しいほどに金色(こんじき)に
光る金髪が現れた。
猫目みたいにつり上がった目に、
女の子みたいに大きくて可愛い瞳。
真っ白で、
女の子が恨んじゃうほど綺麗な肌。
単車から降りた奴は
間違いなく野郎だけど、
彼を一言で表すなら
“美人”って言葉がよくあう。