終焉の夜明け
アタシは手のひらを存分に開き、
そこに渾身(こんしん)の力を込めて、
リューに突きつける。
一方、リューは拳だった。
大きな拳が、力を込めて握られていて、
この手にどんだけ握力込められてんだ、
ってほど強そう。
リングが無数つけられたソレは、
当たるとめちゃくちゃ痛そう。
それでも、アタシは、
負けないから――。
一発目の繰り出しに、
アタシとリューの動きは止まった。
里緒も純も柚樹も、
ニヤッと笑ってリューを見つめてる。