終焉の夜明け
第一幕
――――出会いは、小学六年生。
コンビニで立ち読みしていたら、
隣に同年代ぐらいの女が立った。
チラッ、と隣を見れば、
真っ先に目がいったのはその腕。
白くて、細い、腕。
けれどその手首は、
無数の切り傷で埋め尽くされていた。
赤く腫れ上がった真新しい傷。
かさぶたになった古い傷。
気づけばアタシは、
その腕をガン見していた。
そんなアタシに気づいたのか、
彼女はクスッと笑う。
「これ、あたしの根性」
傷を隠すことなく、
見ず知らずのアタシに言った彼女は、
妖艶な笑みを浮かべて
アタシを見つめた――。