終焉の夜明け
その後テキトーに走ったアタシ達は、
23時過ぎにリューの家に転がり込んだ。
三歳年上のリューこと、
原 龍一(はら りゅういち)は
駅前のマンションに
一人暮らししてる。
だから、リュー以外のだれにも
迷惑かけないし、
電車やタクシーがあるから
帰りも困ることはない。
「とりあえず、入学おめでとっ」
純の音頭(おんど)で
カチンッ、とぶつかったグラスは、
それぞれの口元に吸い付いて行く。
炭酸苦手なクセして、
ピーチソーダを注いだアタシは、
空気をぶち壊さないよう
一気飲みした。
喉がヒリヒリして死にそうだ。
けど、表面上は笑って、
“あっりがとー”って
ピースサインを作る。