終焉の夜明け
「チビ、入学式はどうだった?」
リューはアタシのとなりで
ビールを煽り、ニヤッと笑う。
走ったせいで乱れた髪はぐちゃぐちゃで。
崩れたセットを諦めたリューは、
なんだかワイルドだ。
「んー、普通に寝たしっ。
つぅか、トモダチ出来ねー!!」
今日が高校の入学式だったアタシは、
ゲラゲラ笑って両手足を投げ出す。
「ブハッ、相変わらずバカかっ」
リューは、何がウケたか知らないけど、
腹を抱えて笑いだした。