終焉の夜明け
「ハイハイ。わかってますよ~。
アタシも仲間として純は大好きっ」
だから仕方なく。
機嫌損ねられても面倒だから、
テキトーに言って抱きついてあげた。
純こと、
角野 純(すみの じゅん)は
アタシより3歳年上なクセして、
何でアタシみたいな餓鬼に構うのか
分かんない。
大学に綺麗なヒト
たくさんいるだろうに、
純はいっつも
こうやってアタシをからかう。
だからきっと、純は本気じゃない。
本気ならこんな軽く
“好き”とか“俺の女”とか
言えるハズないから。
けど、純がふざけて言うから、
アタシも便乗して“大好き”って言える。