終焉の夜明け
「なに笑ってんの。キモいなぁ~」
「乃衣が、俺なんかを
心配してくれるから。
それだけで嬉しい。
乃衣はマジ良い女!」
率直にそう述べた純は、
ギュッ、とアタシの首に絡み付いてきた。
「アハッ、ありがとう。
お世辞でも嬉しい」
首元に触れる、柔らかい茶髪に
くすぐったさを感じつつ、
ソレをサラッと撫でる。
そうすれば、純はもっと強く
ギュウゥー、って抱きついてきて。
まるで小学生の餓鬼みたいな行動が、
なんだか愛らしい。