終焉の夜明け
「それに柚樹ん家、アタシと真逆。
だから気にしなくて大丈夫だよ」
アタシはにっこり笑って、
柚樹を見据えた。
「またね、柚樹」
そう言ったら柚樹は
ちょっとだけ寂しそうに笑った。
「また、な。乃衣、送れなくてごめん」
「気にしないで。柚樹も明日大学でしょ」
柚樹はまったく、良いヒト過ぎる。
"こんな"アタシに優しくしてくれる。
だから、柚樹を
困らせたくない。
迷惑かけたくない。
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