終焉の夜明け



けれど、賑やかな街は
アタシとはあまりに不釣り合いで

周りのみんながアタシを
"ジロジロ"見てる気がしてならない。



黒髪デブスのアタシなんて
絶対笑われるよ……。



てか、気安く見んなよ。



……ヒトに見られるのが嫌いなアタシは

自意識過剰に苦しみながら
ギュッと拳を握った。



5分あるけば街から離れて
静寂に変わる。


それまでのガマンだぞ、アタシ!







と、意気込んだ瞬間。




グイッと手を後ろに引かれ、
首に腕が回された――。


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