終焉の夜明け
「波瀬、こんなとこで何やってんの?」
「あれっ、ノエルさんとこ連絡
いってません?」
知らねぇーから訊いてんだろ。
舐めてんなよ、波瀬ェ?
なぁんて思いながら
頷くと、
波瀬はシルバーの傷だらけの
ケータイを差し出して
アタシに一件のメールを
見せてくれた。
差出人は「愛樹」
内容は「今からナガシ」ってだけ。
どこ集合、とか書いてなくて
ただ、受信時間は0時7分。
添付写メは、
地元の国道ファミレス前――。
つまり、愛樹がメールを寄越したのは
今さっきで。
しかもファミレスは
ここから単車で5分弱だ。
それを知ったアタシは
にっこり笑って、
「ねぇ、アタシ等も
行って良い?」
迷わずそう呟いた。