終焉の夜明け



「波瀬、こんなとこで何やってんの?」


「あれっ、ノエルさんとこ連絡
いってません?」




知らねぇーから訊いてんだろ。

舐めてんなよ、波瀬ェ?



なぁんて思いながら
頷くと、


波瀬はシルバーの傷だらけの
ケータイを差し出して

アタシに一件のメールを
見せてくれた。





差出人は「愛樹」
内容は「今からナガシ」ってだけ。


どこ集合、とか書いてなくて

ただ、受信時間は0時7分。

添付写メは、
地元の国道ファミレス前――。



つまり、愛樹がメールを寄越したのは
今さっきで。

しかもファミレスは
ここから単車で5分弱だ。



それを知ったアタシは
にっこり笑って、


「ねぇ、アタシ等も
行って良い?」




迷わずそう呟いた。



< 57 / 143 >

この作品をシェア

pagetop