終焉の夜明け
「おい、愛樹!!」
そんなアタシと愛樹の間に
割って入ってきたのは
ギロッと愛樹を
睨み付けた純。
「なぁに、ワンちゃん」
「誰がワンちゃんだっ」
「いつも乃衣の後ろに
くっついてる忠犬くん」
「ちげーよッ」
ギャンギャン吠える純に
楽しそうな愛樹。
所謂(いわゆる)喧嘩友達。
「じゅーん?」
2人を見てるのは楽しいけど
はやく出発したくて
アタシは純の頭を撫でる。
「ごめんけど、愛樹と行く」
「はぁ?」
低く、唸られた。